バンドヒーターとはなんですか?
バンドヒーターは、円筒状の工業製品を温める際に効果を発揮するバンド=帯状のヒーターです。パイプ加熱、合成樹脂の押出成型機・射出成型機、缶加熱など幅広い用途に対応しています。リーズナブルでありながら、軽量・薄型のため取り扱いやすいのが特徴です。ただし、取付時にゆるみが生じていると、加熱効果をしっかりと得られないことから、対象製品に合わせた電熱製品を確実に作らなければいけません。
バンドヒーターとノズルヒーターの違いは?
ノズルヒーターはバンドヒーターとほぼ同様の特徴がありまず。ただし、ノズルヒーターは名前の通り、より射出成形機のノズル部への加熱効率を高めるため、65φ位までの小径のヒーターでヒーター内部から直接リード線を取り出しているのが特徴です。
ワット密度とは?
ワット密度はヒーターの寿命と密接な繋がりがあります。ワット密度が大きくなると、その分、表面温度は高くなり耐用期間が短くなるからです。だからこそ、温める対象や目的に応じて最適なワット密度をもつヒーターを設計し、きちんと温度管理できれば、寿命は長く維持できます。
ワット密度の単位は[W/cm2]。ヒーターの電力[W]をヒーター接触面の表面積[cm2]で割った値です。
ヒーターの熱計算はどのように行われますか?
基本式は「熱量=比熱×質量(密度×体積)×温度差ΔT」です。
ただし、温める対象が個体なのか液体なのかによって融解熱や蒸発熱、さらに放熱損失係数や潜熱量などの細かな計算が必要になってきます。対象物によって、微妙な差異があるので、詳しい数値は是非お問い合わせ下さい。
空焼きにはどんな危険がありますか?
何らかのトラブルによって、ヒーターから発せられる熱が対象物に伝わらず、異常な温度になってしまう状態。それを「空焼き」と呼びます。ヒーターの短寿命化、焼損による火災の発生リスクを高めるなど非常に危険です。液体、気体、金属でそれぞれ空焼きの原因が異なりますので、当社では「設定した水位を下回った場合通電しない」「ヒーターと送風機を連動させて通電させる」など状況に合わせた対応策をとっております。
バンドヒーターは何度まで加熱できますか?
30℃の低温からMAX350℃の中温域まで。それがバンドヒーターの一般的な耐熱温度です。実際は一時的な使用なら450℃まで耐えられますが、絶縁抵抗の低下、発熱線の劣化など状況に応じて最高使用温度は異なります。